平成18年(ネオ)第797号 上告申立て事件
申立人 田 中 哲 朗
相手方 沖電気工業株式会社
2006年 12月25日
東京高等裁判所第11民事部 御中
申立人 田中哲朗
1、原判決は本事件の最も重大な事実に関して判断を回避しており、訴訟手続きに重大な瑕疵が存在する不当なものである。このような裁判は憲法によって保障されている国民が公平な裁判を受ける権利を侵害していると言わざるを得ない。従って差し戻されるべきである。すなわち、
「しかし、議長は上記@については、決算日以降、計算書類を作成して監査をし、株主総会の招集通知を作成するという手続きが必要であり、これらのことを勘案して本日に決めさせてもらったもので、決して集中日云々というることことはない」
と議長が回答したことを認めていながら、上告人が、この回答が嘘か本当かという判断をしていない。
2,そもそも、本事件はこの回答が嘘であり、納得できないから、株主としてその場で出来る唯一の方法として総会の参加者に判断を求めるために採決を求め続けた際強制排除されたことから発生しているのだから、原告に対する強制排除が正当か不当か、原告が裁決を求めたことが正当か不当かを判断する上にこの判断を回避出来るはずがない。
3、しかるに、原判決は、誰が見ても嘘と分かるこの答弁を引用し、あえて、上告人が本当か嘘かの判断を求めたのに、嘘であることを認めれば沖電気にとって不利になると考えそれを回避したのであり、これではとうてい公平な裁判の体をなしておらず、不公平きわまりないものである。
4, 株主総会集中日に企業が株主総会を開催する理由は、「物言う株主」を総会に出席させないためであることは衆知の事実である。言うまでもなくこの問題は上告人の個人的な問題にとどまらない。しかるに、原判決はこのような企業の行いを擁護している偏ったものである。
5, 原判決は、株主の質問に対し、会社が嘘の答弁を行ってもそれを正す権利を株主に一切認めないものであり、株主の質問権を否定し、沖電気、ひいては企業に偏り、株主の質問権を否定する判決と言わざるを得ない。
6,また2006年12月21日大分地裁は、大分市民オンブズマンの訴えにより、沖電気が談合を行ったことを認め、由布市に対し沖電気に4490万円の損害賠償請求をすることを命じた。
7, 控訴人はこの談合について2006年度の沖電気の株主総会で質問したが、沖電気は「目的事項ではない」として答弁を拒否し、控訴人をまたも強制排除したことも本裁判で指摘した。被告が犯罪行為を犯し、さらにそれを株主総会で質問されても、しらを切るばかりか答弁を拒否したあげく、質問している株主を強制的に排除したのである。 この件は本裁判の直接の請求ではないが、被告がどのような本質をを持った者であるかを端的に示しており、本裁判の被告の行為を判断する際、無視できないものである。
8、しかし地裁、高裁共にこれに全く言及すらしておらず、しなければならない判断を回避した違法な行為である。
9、これは裁判所が談合という犯罪行為すら犯している沖電気を不当に擁護していると言わざるをえず、このような姿勢はとうてい国民に理解され得ないものである。
10,以上、原判決は憲法により保証された国民が公平な裁判を受ける権利を侵害していると言わざるを得ず、差し戻されるべきである。