平成15年(ワ)第2804号
損害賠償等請求事件

 原 告  田 中 哲 朗
 被 告  沖電気工業株式会社

準備書面(原告6)

  2005年 6月10日

東京地方裁判所八王子支部
 民事第3部1A係
              御中

      原告訴訟代理人
                  弁護士 大 口 昭 彦

第1 ビデオテープの検証

1,ビデオテープの提出について

(1) 被告は毎総会において連続してビデオ撮影を行っており、正確な事実関係の理解の為には被告の持つビデオの方が適していると考える。しかしこれまで原告は被告にビデオ提出を求めたが被告がこれに応じていない。

(2) 被告は提出拒否の理由を「株主のプライバシーを守る為」などと主張している。しかし、原告が原告準備書面(1)の二の(5)の1において主張したように被告はこのビデオを「社員教育」に使用している事実がある。株主のプライバシーを守るつもりなど毛頭ないのである。

(3) 原告が提出したビデオは被告の妨害のため連続して撮影が出来ていない。それでも、このビデオも事実関係を理解する為の証拠能力は十分あると考える。また、原告はこれまでビデオを編集する機材、知識を有していなかったが、この度それらを得たため提出した。

(4)(別訴被告)臨席した警察官さえも被告の不当な議事運営に味方をし、法廷においてさえ被告に味方をする虚偽の証言さえ行った。  このような現実の中で、株主は被告の被害者でありながら、加害者としての暴力事件をでっち上げられないために、自衛の手段としてビデオによって記録を残すことは不可欠である。

2,2002年総会のビデオ

(1)このビデオテープは原告準備書面(1)の二の(二)の(3)において、甲第1号証によって主張、立証した事実を映像により裏付けるものである。

(2)このテープの前半は松原明株主が撮影し、後半は菅野丈夫株主が撮影し、それぞれからデーターの提供を受けたものである。

(3)この映像により、原告に対する排除の方法が被告の主張するような穏やかなものではなく、肩を負傷していた原告が診断書を示して暴力を行使しないように求めているにもかかわらず、問答無用とばかり、力ずくで引っ張り出している状況がつぶさに分かる。

(4)また原告が排除された後に複数の原告の支援者が質問をおこなっている映像が存在するが、どれも被告が主張するような「暴言をはいている」のではなく、理を尽くした質問を行っていることが分かる。

2、2004年総会のビデオ

(1)このビデオテープは原告準備書面(3)の第2に於いて甲第30号証によって主張立証した事実を映像により裏付けるものである。

(2)この件に関しては別訴を予定していることは既に述べたが、同じ被告が他の年度においてどの様に議事運営を行ったかを明確にすることは、被告の株主総会に臨む考え方、姿勢を明確にするものである。

(3)特に原告に対して行った排除の方法が生やさしいものではないことが明確であり、被告が株主を排除する際、容赦ない行動を取ることが分かる。

(4)また排除に至る経過も、原告の行った質問「沖電気行動規範」「湯布院贈賄事件」は目的事項にそった株主としての当然のものであった事が明確である。

(5)しかし議長の答弁は「人権問題は個々の事案に答えない。」というものであった。被告は、「その質問が人事または労務政策に亘るものについて答弁を尽くしてきている」などと主張しているが、実態は具体的な問題には答弁を拒否し続けており、これは何ら答弁を行っていないことと同じである。

(6)また湯布院贈賄事件については「従業員がかってにやった。」と答弁を行ったのみで、この件を被告経営者の誰が承知していたのか、また損害額はいくらであったという質問には答弁を行わなかったのである。

(7)そのような議事運営は許されないとして答弁を求めた原告に対し、被告はその理由の説明もせず、両手両足を持って引きずり出すという暴挙に及んだ状況がつぶさに分かる。

(8)また、このビデオには別の株主が排除される状況も記録されている。

(9)最初に排除された松野株主は、被告が法律で決められた障害者雇用数を満たしていないことを資料を示して説明しようとしていたのに、発言時間がわずか2分あまり超過したという理由で排除されたのである。(映像にタイマーが映っていることから明らかである)

(10)被告は総会に於ける株主の質問のルールを毎回のように変更している。わずか3分間しか、それも一度しか質問を認めず、わずか2分あまりの超過を理由に、企業に投資をしている株主を力ずくで会場から出すなどとは、社会常識からしてもとうてい許されることではない。

(11)また、これに抗議した株主をも続けて排除した状況が記録されている。

(12)被告は原告とその支援者が暴言をはき、議場を混乱させていると主張するが、それは、被告の不当な議事運営に対する当然の抗議のことを言っているのだと思われる。また不当な議事運営に抗議するのは原告の支援者だけではないこともすでに述べた。

(13)このビデオによって被告がいかに不当な姿勢で株主総会に臨んでいるかが、さらに明確になるのであり本件の判断の材料とされるべきである。

第2 被告の談合行為の指摘について。

1, 本件は被告が犯罪行為を行いながら、その事実を認めず、反省もしていないことを示したものである。

(1)裁判所は、犯罪を行い反省していないものの主張を、証拠や根拠を示さず採用するべきでないことは言うまでもない。

(2)この談合行為については準備書面(3)において立証し原告が警視庁に告発したことは準備書面(4)において述べた。

(3)しかし別訴被告、警視庁は時効を理由にこの告発を却下した。

(4)証拠の供述調書には談合は長年に亘って続けられており、本件2000年度の防災無線工事にかぎったものではないことが自白されており、現在も継続していることは容易に推測されるのである。

(5)これは別訴被告、警察は被告沖電気の犯罪行為を知りながら放置していると考えざるを得ない。

(6)そもそもこの供述調書が作成された時には、この談合の時効は成立していなかったのに大分県警はこれを放置したのである。

(7)このことから、被告沖電気と、別訴被告警察の間には何らかの違法な癒着があると考えざるを得ないのである。

(8)被告は別訴の中に於ける被告証人警察官の証言を理由に被告が原告に暴力を振るわなかったと主張しているが、この様な関係にある警察官の、それも原告によって被告になっている警察官の証言が信用できないものであることは疑いがないのである。

(9)この談合事件に関し湯布院町監査委員会は談合の事実を認め、湯布院町は沖電気に対し損害賠償請求をするべきだとの提訴が湯布院町住民からされたことを付言しておく。

以上