平成15年(ワ)第2804号損害賠償等請求事件
原  告  田中哲朗
被 告 沖電気工業株式会社 


第3準備書面

平城16年10月1日
                                  

東京地方裁判所八王子支部民事第3部1A係 御中
被告訴訟代理人弁護士 内藤貞夫


同訴訟代理人弁護士 長 家 広 明
  
同       渡 部 朋広


第1準備書面(原告3)の「第1本件不法行為」に対して


1同「1,被告の不法行為」に対して
                                                
(1) 同(1)に対して


@ 同@に対して


原告が同部分記載の趣旨の質問をしたことは認める。


その余は否認する。
まず,原告による上記質問は、そもそも株主総会の会議の目的事項法的に含まれて
いないとだけでなく,そもそも全く無意味である。
                                                                
                             
 すなわち,被告の第1準備書面11頁のEにおいて既に述べたとおり、株主総会の招集の決定(日時、場所、議題の決定を含む)は,原則として取締役会が行うことが商法により定められている。この例外として,少数株主〈300個以上の議決権を有する株主〉による招集請求権及び戟判所の命令による場合がある。このように,総会の開催日の決定については法定されており,これと異なる定めを設けたり,これに条件を加えるには,定款による定めが必要である。

 つまり,原告が主張するように総会開催日に何らかの条件を付するには,株主総会の議題として正式に提案され,定款の変更を伴った手続が必要である。このような議題提案権は少数株主が持つものであるが,原告はこの少数株主の要件を備えておらず,そもそも新たな議題を提案できる権利を有していない。原告ができることは会議の目的事項に含まれる提案,修正であるにもかかわらず,原告がこの採決を強要しようとすることは、商法の仕組みそのものを理解していないことの証左である。

 そして,株主として適切な発言行動とは到底いえないことを執拗に繰り返したことによって,議長から退場命令を受けたことは当然であるという他無いのである。


 また,既に答弁書10頁(3)において述べたとおり,総会の開催日についても,披告の会計年度は、国の会計年度に合わせて毎年4月1日に始まり翌年3月31日に終わるところ、同様の考え方から、同じ会計年度で会計処理をする企業は多い。そして、決算日である3月末日から定時総会の開催までに法によって義務づけられた多くの手続き及び機関をクリアしなければならないこと、並びに、株主名簿の閉鎖期間あるいは株主名簿の基準日と株主総会期日との間の期間は3か月以内でなければならないこと(商法224条の3第3項)は周知事実である。そのような手続等をクリアした上で開催日が決まることから、その日数に余裕があるわけではない。


 したがって、会計年度を同じくする各社が、同日に株主総会を開催することになるのは当然な在り方であつて、意図的に同日を選択しているものではない。


 このような事実関係が当然の前提にあることから,実際の裁判例も

「そもそも株主総会をいつ,とこで開催するかは,商法の規定する範囲内で会社が裁量によって定めることができる性質のものであり,右裁量判断をなすについては商法等各法令の定める制限や事務手続など緒般の事情を総合考慮することになるが,右判断に際して,ある特定の会社と意を通じ,あるいはある特定の株主を排除する目的で特定日に株主総会を開催することとしたなど右裁量権を逸脱する特段の事情が無い限り,単に他の株式会社の株主総会の開催日と一致したとしても,右判断が違法となることはない」

(神戸地方裁判所尼崎支部判決平成12年3月29日,資料版商事法務193-189ご参照)としていることは,被告の第2準備書面8頁等で繰り返し引用しているとおりである。


 また,議長の退場命令を遵守せず,会議場から退去しない原告にこそ不退去罪が成立するのであり,原告の主張は本末転倒である。


 さらに,原告のグループ株主も,被告の再三に亘る警告を無視して被告の定時株主総会のビデオ撮影を行い続けてきたのであるから(乙10号証),原告こそがビデオテープを証拠として提出すれば良いのである。原告が未だにそれをしないことこそが,原牢の主張に根拠がないことの証左なのである。


A 同Aに対して


  同Aは否認する。
 原告を負傷させたなどという主張は事実無根である。
 実際そのような証拠は一切提出されていない。原告が提出している診断書(甲3号証)は平成14年5月30日付であり,本件で問題になっている策78回定時株主総会(平成14年6月27日開催)以前のものである。
 また、原告がこのようなことを主張し始めたのは約1年が経過した後の第79回(平成15年)定時株主総会の時からである。


   原告の主張自体が極めて疑わしいのである
 〈2)同〈2)に対して

    否認ないしは争う。

く3〉 同(3)に対して
 原告が被告会社を解雇された者であること,並びに,原告が被告会社の株主総会だけでなく原告のホームページ上において利益要求ともいうべき言動を執拗に繰り返していることは認める。
                                                          
    その余は、否認ないしは争う。
                                                                                                                   
〈4〉 同(4〉に対して
   一般論であり,認否の必要を認めない。
   しかし,原告の前記@質問が正当であるとの主張であるとすれば,否認ないしは争う。

〈5〉 同〈5)に対して

    否認ないしは争う。
   被告は,かような主張は一切行っていない。原告のかような主張は,曲解以外の何物でもない。

〈6)同(6)に対して

    否認ないしは争う。.
 原告が自ら作成しているホームページ上で不特定多数の者を相手に認めているのであるから(乙6考証の8頁),反論の必要さえ認めない。


                                                                  r
第2 準備書面(原告3)の「第2 2004年第80回沖電気株主総会に於ける暴力排除について」に対して

1 原告による当該部分の主張は、ほぼ全てが事実に反するものである。
                                                                     
2 また,そもそも,当該部分の主張が,請求原因を追加する趣旨であるのか,単なる事情として主張しているのか,従前の主張との関係が全く不明である。

3 それに止まらず,原告の当該主張は,徒に争点を作出・拡大し,本件訴訟手続の遅延を招こうとしているとしか解し得ない。


4 したがって,被告は,第2項及び第3項記載の点について原告が明らかにするまで,当該部分の主張についてのこれ以上の認否・反論の必要を認めない。


                                    
第3 準備書面〈原告3)の「第3 湯布院贈賄事件について」に対して


1 前記第2と同軋当該部分の主張のほとんどが事実に反するだけでなく,請求原因を追加する種旨であるのか,単なる事情として主張しているのか,従前の主張との関係が全く不明である。


2 また,それに止まらず,原告の当該主張は,徒に争点を作出・拡大し,本件訴訟手続の遅延を招こうとしてい為としか解し得ない。
 

3 したがって,被告は,第1項及か第2項記載の点について原告が明らかにするまで,当該部分の主張についてのこれ以上の認否・反論の必要を認めない。


第4 準備書面(原告3)の「第4 簸告の『第2準備書面』による主張に対する反論」に対して


1 第2項の2 〈1)に対して
  原告の「反論」は,上げ足取りにさえなっていない。被告は,甲第1号証が,原告の立証趣旨との関係で証拠価値が無いと主張しているのである。
  それを,被告が弾劾証拠として引用した部分を捉えて,「矛盾している。」 などと主張している。
   原告の当該「反論」は無意味と言う他無い。


2 第2項の2(2)に対して


  原告は,別訴に提出しているというだけで,甲第27号証の証拠価値が認められると主張するのであろうか。


  そもそも、甲寮27号証の内容自体被告が全く関知しないところで作成されたものであるというだけでなく、別訴で提出された証拠についての別訴における遣り取り自体が、本件訴訟手続きでは全く不明である。
  

 原告は,証拠法について誤解していると言わざるを得ない。

3 第2項の2(3〉に対して


 原告の「証明される。」などという主張は、我田引水以外の何物でもない。
 

反論の必要さえ認めない。

 また,前記のとおり,原告のグループ株主も,被告の再三に亘る警告を無視して被告の定時株主総会のビデオ撮影を行い続けてきたのであるから(乙10号証),原告こそがビデオチープを証拠として提出すれば良いのである。

原告が未だにこそれをしないことこそが、原告の主張に根拠がないことの証左なのである。

4 第2項の2 〈4)に対して


 原告のAの主張は,自らのホームページにおける主張が虚偽であるとする趣旨であろうか。原告は,そのホームぺ一ジにおいて,被告に対する根拠のない誹謗中傷を繰り返してきたものであるが,今更,本件訴訟手続との関係で自らに都合の悪い部分だけをとって,「表現は誤りであることを認める。」なととして詭弁としか言いようがない主張を行っている。


 そして,同B乃至Hは最早苦し紛れの弁解以外の何物でもない。
 原告の主張が場当たり的なものであることを良く表している。


5 第2項の2(5)に対して
 事実関係について原告被告双方で争っている点を除いては、原告の新たな主張は,詰まるところ「利益要求罪は,復職して貸金を得ることを要求する発言を,違法な暴力等の威嚇を以て行う場合」〈原告準備書面3の24頁Bご参照)であるところ,「自らは暴力的な行為を行っていないので,構成要件には該当しない」(同C出ご参照)という.ものに過ぎない。


 しかし,このような原告の主張か,利益要求罪の誤解に基づくこと,あるいは最早原告独白の理論と言う他無いことは明らかである。


 すなわち、商法497条第3項には「株主の権利行使に関し」とのみ定められ,暴行等は構成要件とはされていない。原告の主張は,構成要件を全く無視しているというだけでなく、むしろ,同法条を骨抜きにしてしまい、利益要求を横行させ,一般杓な通常の株主の利益を著しく害するおそれがある解釈論であり,当該原告の主張は,株主総会の正常化のために改正を重ねてきた商法に対する挑戦であると言っても過言ではない。


6 第2項の2(6〉に対して


  当該原告の主張は,原告が株主総会の決議に対する理解を欠いていることの証左であり,これ以上の反論の必要を認めない。
7 第2項の2(7)に対して
  この点については,前記第1の1(1)@において詳述したとおりであり,敢えて繰り返きない。


8 第2項の2(6)(「8」の誤り碑〉に対して
  この点については,被告第2準備書面8頁の(11)において詳述したとおりであり,敢えて繰り返さない。


第5 準備書面(原告3)の「第5 主張の補足」に対して


1 第1項について
                                                                          
  原告は,当該部分において,被告が、事件侵害の例を認めたかのような主張を行っているが,誤導もしくは曲解も甚だしい。
  この点については,被告第2準備書面8頁の(12)において詳述したとおりであり敢えて繰り返さない。
  しかし、誤導もしくは曲解としか解し得ない主張を徒に繰り返し続ける原告の訴訟態度に,被告は,本件訴訟の目的について強い疑念を禁じ得ないことを付言する。

2 策2項について


  原告の当該主張は,本件と全く無関係であると言わざるを得ない内容を多分に含んでいるだけでなく,準備書面における名誉毀損というべき内容も含まれている。
                                                          
  被告は,原告に対する断固たる法的措置を検討せざるを得ないものと考えていることを付言する.

3 第2項について


   当該原告の主張は,言いがかり以外の何物でもなく,反論の必要さえ認めない。


第6 準備書面(原告3)の「第6 検証申出に対する意見」に対して


1 被告から行った検証申出の理由については,平成16年7月9日付検証申出書記載のとおりであるから,敢えて繰り返さない。

2 また,前記(6頁〉のとおり,原告のグループ株主も,被告の再三に亘る警告を無視して被告の定時株主総会由ビデオ撮影を行い続けてきたのであるから乙10号証〉,原告こそがビデオテープを証拠として提出すれば良いのである。原告が未だにそれをしないことこそが,原告の主張に根拠がないことの証左なのである。


第7 準備書面(原告3)の「第7 結語」に対して


   全て否認ないしは争う。
  原告の請求原因には全く理由がないことが明らかであるから,速やかに請求棄却の判決が為されることを求める次第である。


                                     以上