平成15年(ワ〉第2804号 損害賠償等請求事件
原  告  田中哲朗
被  告  沖電気工業株式会社


第4準備書面


東京地方裁判所八王子支部民事第3部1A係 御中
平成17年7月4日
被告訴松代理人弁嶺士  内 藤 貞 夫
同訴訟復代理人弁護士  長 家 広 明

渡 部 朋 広

 
第1準備書面(原告6)の「第1ビデオテープの検証」に対して


1同「 ビデオテープの提出」に対して


 〈1)同(1)〜(4)に対して


   被告は,既に平成16年7月9日付検証申出書により,平成14年度の被告会社第78期定時株主総会(以下「本件株主総会」という。)のビデオテープについて検証申出をしている。
   そして,ビデオテープについては検証によるペきであり,提出に応じることが出来ない理由は,同申立書記載の通り,原告が,被告会社を誹謗中傷する目的で自ら運営するホームページにおいて同ビデオテープを公開し,株主の肖像権やプライバシーを侵害する可能性が極めて高いからある。
 しかも,原告は,被告に対して,本件株主総会のビデオテープを提出せよなどと繰り返し主張しているが,今となっては,全く必要が認められず,無意味である。被告から既に提出済の乙第10号証の映像及び乙第11号証の録音反訳書面等によって,原告主張の争点について,本件株主総会の議事運営が適法かつ妥当に行われたこと,原告に対する退場命令も適法かつ妥当。に発令されたこと,然るに,原告が理由もなくこれにしたがわず不退去罪を構成する状態となったために,やむを得ず会場整理係による暴力を伴わない退場行為が行われたこと等を立証しており,これにより既に事実は必要かつ十分に明らかとなっている。

 また,原告が本件において書証として編集済のビデオテープを提出していることからも明らかなとおり,原告及びそのグループ株主らは,議長に禁止されているにもかかわらず,株主総会において組織的にビデオカメラで撮影するという行為を毎年繰り返し,しかも,近時に至っては,被告に対する根拠のない誹謗中傷を行う目的で自ら運営するホームページにおいて自分の主張に沿うように事実と反する解説の文章を加えて、実際に公表するなどという暴挙に及んでいるのである。このような原告の行為は,他の一般株主のプライバシーを侵害すること甚だしいだけでなく,被告の名誉、信用をも侵害するものであることは火を見るよりも明らかである。
 したがって,原告が被告に対して株主総会におけるビデオテープの提出を求めている理由も,本件の解決を意図したものなどではなく,前記の目的のために私的に流用するためであるとしか解し得ないことから,絶対に応じることはできないのである。
 また,被告は,株主総会のビデオテープを社員教育のためなどに使用した事実はない。原告の根拠のない思い込みに過ぎない。被告の株主総会の際のビデオ撮影の目的は.既に述べてきたとおり,義軍運営等の記録について適確を期する等の目的の下に行っているものである。

  2 同「2,2002年総会のビデオ」に対して

 この「ビデオ」が何れのビデオを指しているのか全く不明である。

  しかし,仮に,既に提出された甲第35号証を意味していると仮定しても,これは議長が禁止しているにもかかわらず,これを全く無視して撮影された不当なものであるだけでなく,内容についても,原告が自らのグループに属する協力者のビデオ撮影を意識して,適法・適切な議長の退場命令及び会場整理係の退場要請に理由もなくしたがわず,大袈裟に騒ぎ立てているものに過ぎない。
  しかも,この総会の後,程なく原告は,この映像の一部を前記ホームページに掲載したことに鑑みると,原告は,当初から前記ホームページ掲載目的で,前記の議長の退場命令及び会場整理係の退場要請に理由もなくしたがわず,大袈裟に騒ぎ立てたとしか解し得ない。

  したがって,このビデオテープの証拠価値は全くない。

  3 同「3,2004年総会のビデオ」に対して


 この点についても,前記2と同様であり,この「ビデオ」が何れのビデオを指しているのか全く不明である。
  しかも,原告が本件で争点としているのは,平成14年(2002年)の被告会社定時株主総会における2004年9月3日付準備書面(原告3〉 第1の1(1)@及びA(同準備書面2頁)の事実の有無であり,平成16年(2004年)は争点としていない,すなわち,全く無関係なのである。
  また,仮に.既に提出された甲第36号証を意味していると仮定しても,前記2と同様,議長が禁止しているにもかかわらず,これを全く無視して撮影された不当なものであるだけでなく,内容についても,原告及び原告のグループに属する株主らが,同じグループに属する協力者のビデオ撮影を意識して,適法・適切な議長の退場命令及び会場整理係の退場要請に理由もなくしたがわず,何れも大袈裟に騒ぎ立てているものに過ぎない。
  さらに,前記2と同様,総会の後,程なく原告は,この映像の一部を前記ホームページに掲載したのである。このような経過に鑑みると,原告及びそのグループに属する株主らは,やはり,当初から前記ホームページ掲載目的で,前記の議長の退場命令及び会場整理係の退場要鴇に理由もなくしたがわず,大袈裟に騒ぎ立てたとしか解し得ない。
  したがって,このビデオテープについても証拠価値は全くない。


 4 その余の主張に対して


  何れも事実無根の主張であるだけでなく,そもそも本件と全く無関係である。
   したがって,反論の必要さえ認めない。


第2 原告による2005年6月10日付証拠申出書に対する意見
1 証人上田恵弘について

(1)結論


   以下に検討するとおり,証すべき事実及び尋問事項の何れも,証人尋問に適さないか,本件争点(2004年9月3日付準備書面(原告3)第1の1(1})@及びA(同準備書面2頁)御参照)に無関係であるか,他の書証により立証する方が適切であることが明らかであるものばかりであるから,同氏の尋問の必要は無いというペきである。
   尚,そもそも,訴外上田恵弘氏は,御庁平成15年(ワ)第2823号事件の原告であった者であるところ,同事件について平成17年2月24日に成立している和解の和解条項第1項(3)に「株主総会の議長が,総会の秩序を乱す株主に対し退場を命じる(商法237条の4第3項)際は,今後とも慎重に判断する。」と記載しているとおり,原告が争点としている本件株主総会においても議長の判断が慎重であったことを同氏も認めているのである(乙16号証)。
   したがって,同氏を証人として取調ペる必要が無いことは明らかである。

(2〉 証すべき事実について

 証すべき事実記載の1には「正当なものであったこと」とあり,「株主総会集中日に総会を開かないことについての採決」の可否について商法を明らかに誤解していることに基づく内容である。また,それだけでなく,証人に評価を求めるものであるから,証人尋問に適していないのは明らかである。
なぜなら,そもそも証人とは,過去の事実や客観的状態について自ら認識した内容を陳述する人だからである。
 同2については,事実関係iも 既に被告が提出している乙第11号証の録音反訳書により明らかであるから,改めて尋問する必要がないことは明らかである。

 同3には「とうてい一般株主の同意を得られるものではなかったこと」とあり,証人に評価を求めるものであるから,証人尋問に適していないのは明らかである。
 同4には「都合の悪い」及び「不当なものであったこと」とあるので,事実に反することはおくとしても,証人に評価を求めるものであるから,証人尋問に適していないのは明らかである。
 同5については,事実に反するだけでなく,多分に評価を伴うものであり,かつ,そもそも原告が掲げている本件争点と全く無関係である(2004年9月3日付準備書面(原告3)第1の1く1)@及びA(同準備書面2頁)御参照〉。

 同6には「暴力的なものであったこと」とあり,証人に評価を求めるものであるから,証人尋問に適していないのは明らかであるだけでなく,事実関係についても,既に被告から提出している乙第10号証の映像等により立証する方が適切であることは明らかである。
 同7については,事実に反するだけでなく,多分に評価を伴うものであり,かつ’,そもそも原告が掲げている本件争点と全く無関係である(2004年9月3日付準備書面(原告3)第1の1(1)@及びA(同準備書面2頁) 御参照)。

(3)尋問事項について


  尋問事項1乃至9は,そもそも原告が掲げている本件争点と全く無関係である〈2004年9月3日付準備書面〈原告3)第1の1(1)@及びA〈同準備書面2頁〉御参照)。
  同10及び11については,事実関係は,既に被告が提出している乙第11号証の録音反訳書により明らかである。
  同12については,証人が経験した事実関係にっいての陳述を求めるものではないから尋問事項として不適切であるだけでなく,客観的事実関係については,既に被告が提出している乙第11号証の録音反訳書により明らかである。

  同13については,既に被告から提出している乙第10号証の映像等により立証する方が適切であることは明らかである.
  同14乃至16については,証人が経験した事実関係についての陳述を求めるものではなく,評価を求めるものであるから,尋問事項として不適切であることは明らかである。
  同17は,原告が掲げている本件争点と全く無関係である(2004年9月3日付準備書面(原告3)第1の1(1〉@及びA(同準備書面2頁)御参照)。

2 証人松野哲二について

(1〉 結論


  以下に検討するとおり,証すべき事実及び尋問事項の何れも,証人尋問に適さないか,本件争点〈2004年9月3日付準備書面(原告3)第1の1(1)@及びA(同準備書面2頁〉御参照)に無関係であるか,他の書証により立証する方が適切であることが明らかであるものばかりであるから,同氏の尋問の必要は無いというペきである。


(2〉 証すべき事実について

  証すべき事実の記載内容が,全て前記1の訴外上田恵弘氏と同じであるので,被告の意見も,前記1を引用する。


(3〉 尋問事項について

  尋問事項1乃至6は,原告が掲げている本件争点と全く無関係である(2004年9月3日付準備書面(原告3)第1の1(1)@及びA(同準備書面2頁)御参照).

  同7及び9については,事実関係は,既に被告が提出している乙第11号証の録音反訳書により明らかである。

  同10については,証人が経験した事実関係についての陳述を求めるものではないから尋問事項として不適切であるだけでなく,客観的事実関係については,既に被告が提出している乙第11号証の録音反訳書により明らかである。

   同11乃至13については,証人が経験した事実関係についての陳述を求めるものではなく,評価を求めるものであるから,尋問事項として不適切であることは明らかである。

   同14及び16については,原告が掲げている本件争点と全く無関係である(2004年9月3日付準備書面(原告3〉第1の1(1)@及びA〈同準備書面2頁)御参照)。

3 証人篠塚勝正について

(1)結論

   以下に検討するとおり,証すべき事実及び尋問事項の何れも,証人尋問に適さないか,本件争点(2004年9月3日付準備書面〈原告3〉第1の1(1)@及びA(同準備書面2頁)御参照〉 に無関係であるか,他の書証により立証する方が適切であることが明らかであるものばかりであるから,同氏の尋問の必要は無いというべきである。


  また,本件争点の内原告による発言の有無,内容及び被告による回答の有無・内容については,既に被告が提出している乙第11号証の録音反訳書により明らかであるから,議長に対する尋問による必要が無いことは明らかである。


  さらに,本件争点は・原告の退場こつきその方法が暴力的であったか否か,その結果原告が負傷したか否かであるところ,被告申請にかかる証人毛利部信幸氏の方が原告席に近い位置にいたことを勘案すれば,それに比べて原告席から距離がある義長席にいた訴外篠塚勝正氏が被告申請の証人らに比して尋問対象として適さないことは明らかである。
  結論として,被告の平成17年5月2日付証拠申出書記載の証人ら(乙第13号証記載の通り証人毛利郁信幸は議場内における警備の責任者であった。
 また,乙第15号証記載の通り訴外樺井室徳は株主総会事務局の責任者であつた。)が尋問対象として適切であることが明らかなのである。

(2)証すべき事実について


  証すべき事実記載の1については,事実関係は,既に提出されている乙第11号証の録音反訳書により明らかであるから,改めて尋問する必要がないことは明らかである。
  同2については,原告が掲げている本件争点と全く無関係である(2004年9月3日付準備書面(原告3)第1の1(1)@及びA(同準備書面2頁)御参照)。


(3)尋問事項について


  尋問事項1については起訴状及び資格証明書等に記載されているとおり,代表取締役であることは明らかであり,全く無意味な尋問である。
  同2及び3については,議長として本件株主総会に出席していたことに争いはないのであるから,同じく,全く無意味な尋問である。


  同4についても・本件争点(2004年9月3日付準備書面(原告3)第1の1(1)@及びA(同準備書面2頁)御参照)との関連が不明であるだけでなく,原告が被告会社の株主であること,被告会社の代表取締役であり,本件株主総会において議長を務めていた訴外篠塚勝正がその限りにおいて原告のことを知っていることについては争いがないのであるから,同じく,全く無意味な尋問である。


 同5乃至7については,事実関係は,既に被告が提出している乙第11号証の録音反訳書により明らかであり,改めて尋問することは全く無意味である。


 同9(尚,8番は欠番となっている。)については,法的根拠を証人に問うものであり,証人尋問に適さないことは明らかである。
 同10については,事実関係は,既に被告が提出している乙第11号証の録音反訳書により明らかであり,改めて尋問することは全く無意味である。
 同11についても,法的根拠を証人に問うものであり,証人尋問に適さないことは明らかである。
 同12乃至同18については,原告が掲げている本件争点と全く無関係である(2004年9月3日付準備書面(原告3)第1の1(1)@及びA(同準備書面2頁)御参照)。
                                  以上