平成15年(ワ)第2823号 損害賠償等請求事件
原 告  上 田 恵 弘
被 告  沖電気工業株式会社

第2原告準備書面

2004年 4月9日

東京地方裁判所八王子支部 民事第3部1A係御中

原 告  上 田 恵 弘

第一 平成16年2月20日付け被告側準備書面(1)に対する認否および反論

 第1の1について

 被告が「認否」の必要なしと言いながら述べたことへ反論する。

 被告は


1)「原告が偏見と憶測に基づき被告に対処している」とし、「訴外田中哲朗が一方的に述べた事実を真実であると決めつけて」おり、

2)「佐高信の言葉を当然のこととして被告に当てはめて被告を糾弾しているに過ぎない」と述べ、次いで

3)日経文庫の<株主総会の進め方>に記載の「経営者と株主間の有意義な関係を築くことの部分のみを採りあげて」いるのであって「株主総会の目的、意義等々全体の在り方を理解しようとしていない」と決めつけている。

 以下、これらに対する原告の主張ならびに反論

1)被告の言う訴外田中即ち田中哲朗氏は、沖電気の社員であった頃のこと、並びに現社員のおかれている状況から、会社の差別の実態、人権侵害等を事実に基づいて株主総会などにおいてその改善方を会社に要請しているのであって(たとえば1991年本庄工場での差別を裁判所が認めていることなどをふまえている)決して一方的に偏見や憶測に基づいて発言しているのではない。原告も現被告社員の方にも会って直接に賃金差別の実態等を聞いて居り、更に八王子事業所門前で外部の者が配るビラを被告従業員が、1枚も受け取らない異様な実態を見て判断しているのであって(田中氏はビラを配らない)、被告の言う偏見と憶測からではない。

2) 佐高信は参議院憲法調査会で2000年11月15日に参考人として次のように述べている。「会社には憲法というふうなもの、あるいは民主主義というふうなものが1度として入ったことがない。私はこれを憲法番外地というふうに呼んでいますけれども、会社はまさに憲法番外地であって、工場の門前で民主主義は立ちすくむといわれますけれども、企業の門前で民主主義はたちすくんでいるんですね。憲法に盛られているような人権、言論の自由とか、そういうふうなものはほとんどないわけですね。」
  この言葉は原告が聞いている被告会社の差別や人権無視の実態をそのまま表現しているようではないか。原告が株主総会で発言したいと思ったのは被告会社が 憲法を遵守する良き企業市民(この言葉は株主総会招集通知に載っている)として存在してほしいという願いからであって、決して偏見や憶測や悪意からではない。

3) 日経文庫の「株主総会の進め方」を開けば解ることだがこの本は会社側が総会をどう進めたらよいかを説いているハウツウ本である。その最初の「前書き」を見れば、その後半部分は原告が「意見陳述」で掲げた通りの「株主総会の目的はSR(Shareholder Relations)精神にある」という趣旨で占められているので有る。即ち「株主総会の目的」は株主と経営者との間の有意義な関係を築くことにあると言う。被告の原告がこの本の1部分だけを採りあげているにすぎないと言う主張は誤っている。

第1の2について

(2)について

   田中哲朗氏の採決要求は被告も認めるように「株主総会開催日を集中日でない日にしてほしい」というものであった。その要求を認めないばかりかその認めない理由も説明さえしないで、なお求め続けている田中氏を議長は「退場」と警備員に命じて強制連行のうえ排除させたのである。
企業が株主総会を集中日に行う理由は「個人株主がなるべく株主総会に出席出来ないようにするため同一日の同一時間に一斉に開かれる」(岩波新書「株主総会」中央大学商学部教授氏奥村宏による)のであり、従って個人株主の田中氏が総会日を変更し、多くの株主の出席のもとにその発言権を保証し決議に参加できるようにと要求するのは当然であって、これを無視した上、排除するなというのは不当である。議長自ら株主総会の目的を破っているのを見過ごすことは許されない。

   原告はいくつかの質問の後に田中氏のことに触れたのであるがそれは田中氏が不当にも総会議場から暴力排除されるのを目の当たりにしたからである。排除されようとしたとき田中氏は、手に1枚の診断書を掲げて「いま病院に通っている身である。暴力は止めよ」というのに全く無視され暴力をもって排除されていったのである。原告はその時点でそれに対し抗議したが何ら聞き入れられなかった。

  原告は1月29日被告の八王子事業所門前で田中氏が複数の会社警備員に暴力行為を受けているのを目撃している。これが田中氏の肩を痛めた原因の1部ではないかと原告はうたがっているのだがこのことを思い出して「誰が警備員に実力行使を命じたのか」とその責任者を問うたのである。

  複数の警備員が一人の無抵抗の者に公衆の面前で暴力を行っている。これは被告会社のイメージを著しく害するものであり、被告にとっての「不祥事」であるばかりか、第78回株主総会の「目的事項」の1つにも掲げられている「あらゆる社会活動が「個」を中心に公平で安全、確実に行われる」(甲11号証)べきという精神にも反している。その事を株主が総会で質すことは当然であり「目的事項」でないはずがない。「誰がそれを命じたのか」という原告の質問に答弁を拒否し、しかも暴力で質問者を排除するようなことが許されるはずがない。 
  このようなことが許されるならば、企業の不祥事を指摘する株主の質問には目的事項ではない」として答弁を拒否し、追求されればその株主を暴力を用いて会場から排除して良いことになる。

(4)について

  議長が会議の目的事項ではないから「回答しない」ということに納得がいずに原告は「答えてください。人権問題です」と繰り返し要求したのである。

  以下は議長が原告を排除するまでの状況である。発言を続けている原告のマイクを白手袋をはめた警備員が取り上げた。株主の正当な発言権を奪ったのである。原告は大声でなお問い続けた。議長の「退場」の声を受けて複数の警備員がやってきて中1人は屈強な体の、先に田中氏を連れ出した警備員で、やや右後ろ側に立ち両手で抱え込んで原告の右の腕を押さえるようにしてその自由を右手で奪い、左手は後ろ側に回して原告の体を拘束し強く引きつけ、もう1人は左の方から原告を押し出すようにして会議場から外へ文字通り強行連行し始めたのである。原告の席から約5,6メートルで会議場の外である。外は廊下状になっていてそこへ出たとたんに体の屈強な1人の警備員が抱え込んだ腕で原告を更に強く拘束した。大勢の株主の目が届かなくなった所である。この警備員のこの時の暴力による原告のうけた肉体的苦痛と精神的苦痛は甚大である。
  被告は「警備員が原告を会議場の外へ押し出す方法で」というが警備員の行動には、掴む、抱え込む、引っ張る、突く、という動作が含まれており、「暴力」を構成する十分なものであったと記憶している。そんな生やさしいことでは痛みを感じることはないし上着が破損されることもない。「暴力を止めろ」と叫ぶ(甲3号証)声が録音されることもない。この状況の詳細については被告のビデオの提出を待って再度主張する。

(5)について

  被告は「玄関近くのロビー状になっているところまで連行されたことは否認」すると主張する。甲3号証は。田中氏によってロビーで取られており、この中に原告の「暴力をふるうなよ」の言葉や「総会場から出れば良いんだろ」「いや。違います」がある。ロビー近くの録音に争っている声が録音されたということは、被告警備員がこの玄関近くにいた田中氏たちの所まで原告を強制連行してきたことを証明しているのである。

  本件は被告が原告を株主総会会場から排除したことを不当として争っているのであるが、仮に議長の議事運営権による株主への退場命令が妥当であったとしても、その効力が及ぶのは会議場の中だけのことであり、会場の外にまで及ばないのは法に照らして明白なのであって、会議場の外の廊下状のところを経てさらに玄関近くまで原告を連行した本件での警備員の行為は明らかに違法であることは論を待たないのである。

  上着の損傷に指摘されるまで気づかなかったのは認めるが手足の自由を奪われた段階で気づかないのは当然であり、これをもって着衣ははじめから「破れていた可能性がある」などと被告答弁書で述べるのは原告を侮辱するもので許し難い。 甲1号証の写真撮影場所は別紙見取り図で示したとおりの、玄関を出たすぐの地点で、甲3号証の警備員の発言「敷地内での撮影は禁じられていますので」に抗うことなく素直に従って撮ったものである。

以下、本裁判所において被告と別訴係争中の田中氏の裁判書面を引用すると

  憲法 第31条 法定手続きの保障
何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪われ、又はその他の刑罰を科せられない。

   同 33条 逮捕に対する保障
何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、且 つ理由となっている犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。
 (逮捕=人の身体に直接に力を加えてその行動の自由を奪うこと。広辞苑)

被告は 

商法237条の4B


議長は其の命に従わざる者其の他の総会の秩序を乱す者を退場せしむことを得。

を理由に株主の暴力排除を肯定しようとする。

この条文が株主としての発言をしているだけの株主を暴力を行使して排除する権限までも、「権限を有する司法官憲」でもない一企業の長である議長に認めたものとするならば、この条文は上記憲法に反することになる。

もし、このようなことが認められるならば、不正経理や、会社の不祥事など会社に都合の悪いことを、指摘、追求する株主を議長命により排除して良いことになり、株主総会のシステムが形骸化してしまうのである。

すなわち、商法237条は、議長に、正当な発言をしているだけの株主を暴力で排除する権限まで与えているのではないと解さなければならない。

あるいは、被告は原告が

   刑法第130条 住居侵入等
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

を犯していると主張するかも知れないが、被告から株主総会の招集通知を受け法的権利を行使するために総会の会場にいる株主がたとえ議長から退去命令を受けたからと言って「正当な理由がないのに、侵入した者」にはあたらないことは明白である。

この様に、被告は原告に対し、法律おいては、犯罪者が現に犯罪を犯しているときのみに処せられる処遇を、多くの株主すなわち公衆の面前で与えた。

またさらに良識を持った株主は、被告の不当性に怒りを持つものもあるであろうが、状況を理解していないものや、悪意を持つ社員株主よって「原告は株主総会で企業から金品をおどしとろうとする総会屋のごとく振る舞い、暴言をはいたからたたき出された」と宣伝される可能性は高い。

被告も主張するようにその場には警察官がいてそれを黙認していた事実もこの宣伝の材料として使われうる。

 以上は本裁判においてもそのまま主張すべきことである。

 第1の3について

 2003年第79回定時株主総会での状況

(2)について

  原告が質問したのは現在1番重要視されてきている「企業の社会的責任]CSR(Corporate Social Responsibility)に関することである。これは大きく3つの側面がある。

1) 安全で品質のよい製品を提供することにより社会に貢献して行くこと

2) 環境に配慮して事業活動を改善していくこと

3) 関連法規が遵守される組織を構築すること、

 がそれで、被告会社は2に関しては配慮をしているように伺えたが、3の点での法規遵守の面の組織構築がされているという答弁がなかったのは残念であった。

(3)について

  原告が社長に上着の件で[謝罪をお願いしたい]と発言したところ社長が不規則発言を注意したのに聞き入れられなかったので、退場願った]という趣旨のことを述べたことは認める。しかし強制連行をしたとき上着が破損したことに関して一言も挨拶がないのは全くの無責任であるばかりか、議長のいう会議の目的事項に沿わない発言をする者はどんな手段で排除しても構わないという誤った判断を多くの株主たちに与えるもので不当である。このことでも原告はその名誉と尊厳を傷つけられている。

第1の4について

 被告はここでの原告の主張をすべて否認ないし争うと言うが原告の主張は次の3点に絞られる。

 1.原告の発言権を[会議の目的事項ではないから」と奪い取り、強制的に原告の自由を奪って暴力を用いて退場させた上、着衣を1部分とはいえ破損したのは違法であり、

 2.議長が警備員に強制連行という手段で会議場から、そして更に玄関近くまで排除したのは不当にしてかつ多くの出席株主に原告が極悪非道の人間だという間違った印象を与えた点で原告の名誉と尊厳を傷つけ許し難い。

 3.2003年定時総会時で原告の訴えになんら誠意あるき回答を示さなかったことはまたしても原告の人格を貶めることで不法そのものである。

 ここで原告の発言が第78回株主総会の目的事項に反していないことを証明する。

   被告会社が出している「第78回株主総会招集ご通知」の2ページに会議の目的事項として1番目に報告事項がある。その報告事項の〔4〕に今後の課題という項のなかの終わり直前(9ページ)に次の文言が載っている。

 『また、良き企業市民として、社会に貢献する活動をなお一層積極的に推進するとともに、地球環境保全につきましても、環境に配慮した商品の提供など環境負荷の低減を継続して推進してまいります。
  株主のみなさまには、なにとぞ、「フェニックス21飛翔」の施策へのご理解を賜るとともに、倍旧のご支援を賜りますようよろしくお願い申しあげます。』

  更に上記「フェニックス21飛翔]の中に[e社会」という囲み記事があり『グローバルに張り巡らされたネットワークを基盤として時間と空間の制約を超え国、地域や文化の障壁を崩しあらゆる社会活動が「個」を中心に公平で安全、確実に行われる』と記されている。

   田中哲朗氏の「株主総会を集中日でない日にしてほしい」との提案は上記文言の「良き企業市民として」とるべきものの1つであってまさに「目的事項」に合致するものである。そして原告の質問も被告会社の在り方が「公平で安全、確実」なものとしてあるかを質すものでこれも会社の総会の目的事項の1つ、「今後の会社の課題」に含まれるものでなんら排除されるべきものではない。被告は自ら定めた目的事項を十分に把握することなく、原告に対する偏見と思いこみにより恣意的に議事運営することは許されない。自ら掲げた目的事項を自ら破っている会議の進行指揮こそ糾弾されなければならない。

  以上に見るごとく原告の主張は総会の目的事項に沿っていて何ら問題がない。

第2の1について

 ここで被告は訴外田中氏のことを何らの脈絡なしに述べているがこの趣旨が原告には釈然としない。しかし敢えて触れるとすれば、まず

(1) について
  被告は「株主総会を集中日でない日にしてほしい」の提案は採決の必要をみとめないしとした議長の議事整理は適法かつ妥当というが、これが全くの誤りであることは、既に上記第1の3の[4]で証明したところである。逃げないで良き企業市民としての活動を目指してほしい。

(2)について
  田中氏が立って発言したことはマイクの電源を切られたから当然のことである。
(3)について
  議長の中止命令が不法である。

(4)について
警告そのものが不当である。
                                

(5)について
  退場命令そのものが不当である。

(6)について
  議長が何らの説明もせず正当な株主の発言権を奪うような指揮は秩序維持権としてはみとめられない。

第2の2について

(1)について

  被告の言うとおり原告は田中氏の退場に関して質問という形ではしていないかもしれないが、準備書面第1の2の(2)で既に証言したとおり、田中氏が診断書を掲げているのを無視して退場させられて行くのを見てその田中氏のそれは被告会社の事業所門前での事に原因が関係あるのではないか、と見ていた原告が、事業所警備員に田中氏への実力行使を命じた責任者は誰か、ときいたのであって、田中氏が総会議場から暴力的排除を受けていないのであれば原告はあの質問はしなかったのである。

  被告会社は原告が[田中氏の復職を目的として総会に出席している」というが、原告はその目的を全く持っていないことをここに明言する。かつて1度としてその為の発言はしたことがない。原告の目的は会社のいっているように良き企業市民となってほしいということ、会社の中に憲法が生かされることを、という願いが適えられこることなのである。

(2)について

  議長の[発言中止命令]は、発言者が理不尽にして不当な要求を掲げてさらに暴力的行動をともなうような場合にはあってしかるべきかと思うが原告のように「その責任者は誰か」と問うているだけのことでマイクを取り上げられてしまえば大声で質すしかないのである。

(3)(4)(5)について

  中止命令、退場命令ともに議長の指揮権乱用であって認められない。理由は第1の3(4)に証明済みである。被告は警備員が[原告の腕をつかんだり羽交い締めにしたりといった方法をとらず]というがそのことは原告がいっさい力による反撃をしなかったことを証明するものでそれ以外ではない。
(6)について

   まとめとして被告は議長の秩序維持権をいうが強制退場を命じなけれならないほどの事態はなかったのだからこれは当たらない。更に[原告の着衣が破れるほどの有形力を行使して居らず、警備員の行為によって原告の着衣が破れることはあり得ない]と主張するが警備員が強く原告に対し、押し、掴み、引っ張り、体を縛り付ける要な形で連行したからこそ破れた事にまちがいがない。
                                     第2の3について

    被告は原告が2003年第79回定時株式総会における被告代表者の行為を請求原因に含めるのを却下せよと言うが、原告は以下の理由から訂正方を申請する。

  1) 原告が提訴を決意したのは2003年の株主総会での社長の責任感欠如の回答をえてからでありそれ以前ではなかったこと

  2) その回答により出席株主たちに原告が理不尽な事を言う悪い奴だと言う印象を与え、原告の名誉と尊厳が傷つけられたこと

  3) 訴状に添付した原告への謝罪文に2002年の株主総会と2003年の年の株主総会のことが同時にふくまれていること

    以上3点を整合すれば原告の訂正が合理的であることから寛容されるよう申請したい。

 なお、訴状において遅延損害金の起算日を2002年株主総会の日としたのは誤記であって、第1原告準備書面において、遅延損害金の起算日を2003年株主総会の日と訂正した。

 また、第1回口頭弁論の日において、裁判官から「事情」ですかと聞かれた際、それを同意したのは、原告が「事情」という法廷用語の意味を十分理解していなかった為の単なる錯誤である。

 これら誤記及び錯誤を認めた上での訂正申請であることを申し添える。

第2の3において被告は株主から次のような発言がなされたとして、原告の不当性を主張している。「審議は十分尽くされたと思います。一部の何十年か前の全然関係ない、職場復帰の場に株主総会がなっていることが非常に残念です。こういう人たちを排除する方法を何とか考えていただきたいと思います。この場所でやるべきことではないと思います。十分審議が尽くされましたので、きましたならばこれで閉会にさせていただきたいと思います。あなたの質問は、当を得ていない。そんな不当解雇の問題に、この場があるのではないのだから。やるのだったら、裁判所かほかの場所で争いなさい。」
   
    しかし、この株主は被告が毎年準備する「議事打ち切り動議」用の株主と考えざるを得ない。なぜならこの株主は、原告や田中氏が「職場復帰」「不当解雇の問題」を被告に要求していると思いこんでいる。しかし、そのような発言は一度もなされていない。この「株主」の発言は、まさに被告の原告らに対する思いこみそのままである。この株主が、被告に動員されたのではない一般の株主であるならば、この総会で原告や田中氏が一度も言っていない「職場復帰」「不当解雇の問題」の問題を言っていると考えるはずが無いのである。

第3について

   事実を明らかにするために、株主総会を撮影したビデオを未編集で提出す ることを再度求める。

    原告は、証人申請した警備員の氏名を知るものではないが、写真により確実に特定されており、氏名の有無が証人特定の妨げにはならない。そもそも、その氏名は被告が確認すれば直ちにわかるものにすぎない。

第二 求釈明

 1.答弁書第3の1で「原告は毎年被告の開催する定時株式総会に訴外田中を復職させることを目的に出席し、その為の発言を繰り返し行っている」とあるが、その具体例、並びに「徘徊している」という具体例を示されたい。ビデオを証拠として提出しこの点を明確にされたい。

 2.被告答弁書、準備書面を通じ、被告の主張の大半が田中氏の行動について費やされている。原告を退場させた理由が田中氏の行動にあるということなのかどうか釈明されたい。

証拠方法

甲第10号証 第78回定時株主総会招集ご通知 会議の目的事項
        報告事項〔4〕今後の課題
          
原告の発言が目的事項に含まれていることを証明する

甲第11号証 フェニックス21飛翔[e 社会]
        
原告の発言が目的事項に合致していることを証明する

以 上