平成15年(ワ)第2823号 損害賠償請求事件
原告 上田 恵弘
被告 沖電気工業株式会社
第6原告準備書面
2004年11月18日
東京地方裁判所八王子支部 民事第3部1A係御中
原告 上田 恵弘
第一 被告準備書面(5)における主張について
(1)被告は上記書面において
「原告が次の質問者の前に立ちはだかり、大声での不規則発言を繰り返したことを契機として,議事進行に著しい支障が生じたことから、再三にわたる警告の後に,議長は原告に対して退場を命じたのであって,原告が上記の質問を行ったことを契機として退場を命じたわけではない。」あるいは「人権問題は答えてください。」という言葉の連呼のみであり,質問の体をなしていない。」
などと主張している。
(2)しかしこれは原告が根拠を示して主張した第5原告準備書面に於ける主張に対し、何の根拠も示さず、単に自らの主張、それも新たな主張すら交えたものを言い立てているだけであり、反論とは言い難いものである。
(3)被告は
「『人権問題は答えてください。』という言葉の連呼のみであり,質問の体をなしていない。」
と「連呼」は質問ではないかのような主張している。
(4)しかし被告も認めるとおり原告は
「ビラを受取らないような会社という門前は,これは異常です。国際的な沖電気に相応しくない。是非これを知っているかいないかわかりませんけれども,その責任を私は問いたい。はっきりと答えていただきたいと思います。」
という、質問の内容を示す発言を「人権問題は答えてください。」と回答を促す発言の前提として行っており、被告がそれに対して
「お静かに願います」「不規則発言はおやめ下さい」「ご着席下さい」「次の方にマイクを渡して下さい」
としか答えず、質問に答えないばかりか、質問に答えない理由の説明すら行なわなかった事は第5原告準備書面で精査した通りである。
(5) 議長が質問の内容に答えなかった場合に、答えるように促す発言も質問であることは疑いがない。
議長が全く答えない状態が続いているのであるから「答えて下さい」という発言が繰り返されることは当然である。「連呼」であるから質問の体をなしていないという被告の主張は理由がない。
(6)また被告は原告が
「議長が次の質問者を指名し,既に次の質問者が質問を始めた段階において,原告が次の質問者の前に立ちはだかり」
とあたかも、原告が物理的に他の株主の前に立ちはだかったかのような新たな主張をしているがそのような事実はない。
(7)議長が前の質問者の質問に答えないまま、他の質問者の発言を許し、前の質問者が回答を求めることを、次の質問者の質問を妨害をしているかのように装う不当な議事運営は被告会社が常套的に行っていることである。
この場合もその例であることは疑いがない。
(8)また被告は原告が
「大声での不規則発言を繰り返したことを契機として,議事進行に著しい支障が生じた」
と主張しているが、被告の言う原告の「不規則発言」とは「質問に答えてください」という、株主にとっての当然のこの質問以外のものは何もなかったことも第5準備書面で示した。
被告は「質問に答えてください」と質問された事のみによって「議事進行に著しい支障が生じた」と主張しているのであり、被告の主張には理由がない。
(9)以上、被告が原告を物理的強制力をもって排除したのは、原告が
「被告会社の門前で誰かがビラを配布しようとしても誰も受け取らないという異常な状況に象徴される、被告職場での『人権問題』についての質問」
の最中であることを再度証明した。
以上